先日の記事で、風邪をひきかけたけど鼻かぜで食い止めたという話をしましたが、あれからずいぶんと尾を引きました。10日間ぐらいはもう鼻がグズッグズ。その間はほとんど機能停止状態でした。たかが風邪と侮るなかれです。
でももうすっかり元気になったので、以前私が旅先でやらかした風邪対策の失敗談を書こうと思います。
あれは2016年の7月。めちゃくちゃ楽しみにしていた真夏の10日間滞在のときでした。
激しい咳と鼻詰まりに苦しみ、途中から味覚がなくなって朦朧とすごした苦い思い出です。しかも最終日あたりになって調子が戻ってきて、大阪に帰ってきたころに元気になるというチョー残念なパターンでした。
そんな悲惨な目に合ったのは、そこに至るまでにたくさんの失敗を重ねていたからでした。
旅先で重ねた風邪対策の失敗
その1:小さな異変をスルー
私の体に最初の異変が起こったのは、飛行機の中でした(大袈裟…)。もうすぐ那覇空港に着陸しますよというベルトサインが出た頃です。
喉の辺りに何か引っかかった感じがして、空咳がこみ上げてきました。エヘン虫です。
空気が乾燥しているのかなと思って、のど飴を探したのは覚えているのですが、結局見つけられたのかどうか…。特にマスクをするわけでもなく、薬を飲むこともせず、「エヘン虫の80%は鼻毛が原因。」などと下品な冗談を言いながらスルーしてしまったのです。
あの時にパブロンでなくとも葛根湯ぐらい飲んでおけば、事態はまた違っていたと思います。
その2:自分は大丈夫
長期滞在の初日だったので、那覇空港に着いてからは大忙しでした。
買い出しや、鍵の受け取り、荷物の整理に追われている最中も、おそらく喉の違和感は消えていなかったと思います。
ただ、私には大きな思い込みがありました。それは、『自分は大丈夫。』という過信です。
というのは以前の記事に書いたように、昔は沖縄旅行1週間前に必ず夫が風邪をひいて、私はいつも夫から風邪をもらっていました。でもこの滞在の頃にはその問題は解決していて、夫は旅行直前に風邪をひかなくなっていたんです。
以前の記事→旅行前の風邪対策で最も大切なこと
夫が風邪をひいていないのに、私が単独で風邪をひくわけがないと信じて疑わなかったのです。
なんとなく感じていた喉の違和感も、今日はやたらと喉が渇くなぁとしかキャッチできず、ミンティアをかじったり、お茶を飲んで紛らわせていました。
ここでも私は薬を飲むチャンスをスルーしてしまったのです。
その3:人任せにしていた
いよいよ『あれ?やばいかも』と自覚したのは、初日の真夜中でした。
真夜中に喉の渇きで目が覚めて、キッチンに水を飲みに行ったんです。でも水を飲みほしても貼り付くような喉の渇きは癒えません。私はここで初めて喉が痛いかもしれないと気付くのです。
えーうそー。とは思いましたが、まぁ薬を飲んでもう一度寝れば治るでしょう。とも思いました。
ただそこで思い出したんです。『そうだった。薬の管理は全部夫に任せてたんだ。』と。かぜ薬も胃薬も全部、夫のカバンの中でした。
明日は早起きだし夫は運転だし…。起こしたら悪いなぁ。と気を遣うポイントを間違えた私は、仕方がないのでそのまま寝ることにしました。
さぁ、もう後戻りはできません。
その4:無駄に意地を張る
翌朝目が覚めると、もう完全に風邪ひき確定でした。鼻と喉の間がゴックンすると痛い状態です。
夫のカバンから出してもらった葛根湯を慌てて飲みました。でも私はまたここで失敗を重ねるのです。
せっかく夫が「(総合かぜ薬の)ルルあるで?」と言ってくれたのに、眠くなるのが嫌だからという理由で葛根湯でなんとかしようとしていたのです。
眠くなるのが嫌、助手席で寝てしまうのは嫌だと、いつも寝落ちしてるくせに、なぜだかその時は意地を張って総合かぜ薬を拒否していました。
もうここまで症状が出ていたら、市販の漢方薬では追いつきません。(一日中布団で寝てるなら別ですが…。)無駄に意地を張ってしまったばかりに、判断を間違えてしまったのです。
その5:大事なところでケチる
その後風邪菌は、順調に喉から気管支へと下りていき、ついに咳が激しくなってきました。それでもまだ私は葛根湯で乗り切ろうとしていました。(もうホントバカ…。)
昼も夜も激しい咳で気管が痛くなり、痰が絡んでゼーゼーいい始め、滞在6日目の朝、軽く咳払いをするだけで気管の奥の方から血の匂いがしました。
『やべーよ。わしゃ死んでしまう…』やっとここで現実を受け入れた私は、夫に頼んでドラッグイレブンに連れて行ってもらいました。(ってか病院行けよ…と今は思う。)
薬剤師さんに身振り手振り関西弁丸出しで症状を伝え、長い時間相談にのってもらって、最後は「このどちらかですね。」と2種類の風邪薬を並べてくれました。
その時私は、なんか知らんけどそれぞれの値段を聞きました。980円と1450円。そしてさんざん悩んだ末に980円の薬を買いました。
車に戻って買ってきた風邪薬を見せると、夫は言いました
「それ買うんやったら俺、ルル持ってるのに。」
悩んでケチって買った薬は、緩めの総合かぜ薬だったのです。チーン。
総合かぜ薬が悪いわけではないですが、明らかに症状が激しい箇所があるならば、それをピンポイントで抑えた方がいいんじゃないかと思います。ただ市販のピンポイントの薬は高いんです。そこでケチってしまった…。
ってかもう、本当に今書いてて病院行けよって感じです。時間もお金もケチってしまったわけです。
エピローグ
たくさんの失敗を重ねた結果、鼻から気管支まで荒れまくってしまった沖縄滞在1週間目、夕飯に楽しみにしていたカツオの漬けを食べたら、味がわからなくなっていました。
「あぁ!味覚がなくなった~!」
半泣きで叫んだ私を、夫はただただ悲しい目で見つめていました。
沖縄滞在残りの3日間は、かぜ薬を4時間おきに飲みました。(※絶対にまねしないでください。)ムキになって飲みました。予想通り、眠たい眠たいと、ぼんやりしたまま過ごしました。私は運転をしないので、そういう無謀なことができたんだと思います。
でもやっぱり薬ってすごいですよね。1週間かけてこじらせた症状も、滞在残りの3日間でほとんど回復しました。帰りの那覇空港へ着くころには、ビールがおいしいと思うほど元気でした。
大阪に帰ってきてぐっすり寝たら、もうほぼ普通の体調でした。
沖縄で撮ってきた写真を見ながら、『私はこの10日間いったい何をしてたんだろう。』と、しばらく悶々とした日々を送ったのでした。めでたしめでたし。
失敗から学んだ教訓まとめ
あまりにも話が長くなったので、ここからは失敗から学んだ教訓を簡潔にまとめます。
旅先の風邪対策で大切なこと
- 自分の体の小さな異変に気付く
- 現実を受け入れる
- おかしいと思ったらすぐに対応する
- 常備薬は各自で管理しておく
- つらい時は病院に行く
すっごく楽しみにしていた旅行だから、そこで風邪をひくなんて絶対嫌だという思いが強すぎると、自分の体調の変化を見落としてしまいます。楽しい時間だからこそ、自分の状態に向き合いましょう。
それと、体調管理は何事も先手必勝です。おかしいなと思ったときに即座に対応できるように、常備薬は必ず持参しましょう。これは風邪だなと気づいてから薬局に行くのでは遅いです。
旅先に持っていく常備薬など
ちなみに私が風邪対策も含め、体調管理のために持っていっている物は、
- かぜ薬(漢方系と総合かぜ薬)
- 頭痛薬
- 胃腸薬
- マスク
- のど飴
- アルコールティッシュ
- バンドエイド
- デンタルリンス
などです。
その他、普段ストックがなくなったら買い足している薬があれば、2、3回分だけでも小分けにして持っていくといいと思います。
薬を小分けにして持っていくときは、必ず商品名と飲み方(1回の量と飲むタイミング)をメモしておきます。何錠飲むんだっけ?とか夜中にググるのは大変です。それに買い足す時にも商品名が分かれば伝えやすいです。
個人的なお気に入り
これは個人的な感覚で、効能などは一切保証できませんが、私はデンタルリンスを旅先の風邪対策に役立てています。
歯肉炎予防を謳っているデンタルリンスで深くお口をゆすぐと、鼻と喉の間辺りがちょっと荒れてるかなという時にスッキリする気がします。(完全に気のせいだったらごめんなさい。しかも泡立ちやすいのでうがいまではできません…。)
デンタルリンスは薄めずにストレートでお口をゆすげるので、気軽に何度もケアできるところが気に入っています。それに商品によっては、最後に水でゆすがなくてもいいので、洗面所を選びません。
でも、もしストレートで仕上げゆすぎの要らないうがい薬を見つけたら、ぜひそっちを使ってください。私も一度薬局でちゃんと探してみます。
さて、旅行前の時間と比べると、旅先で過ごす時間は一瞬で過ぎていきます。
不安を抱える必要はないですが、何かあってもすぐに対応できる準備をしておくと、そのぶん余裕を持って旅行を楽しめますよね。
【追記】この滞在中の体験記事一覧
・映画『ホテルハイビスカス』のロケ地に行ってきた【辺野古・久志編】
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