2017年は9月3日から5日が旧盆でした。
私たちは9月1日から13日間沖縄に滞在していたので、沖縄の旧盆というのがどんなものなのか、観察してきました。
旧盆中の沖縄の雰囲気はガチ
旧盆中というか、旧盆に入る前あたりから、沖縄の街中には本気モードが漂っていました。
昔、新暦の大晦日に沖縄旅行した時はウキウキソワソワした雰囲気を感じたのですが、それとは真逆で”ガチ”という感じがしました。本気と書いてガチと読むアレです。
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長期滞在の買い出しのためにスーパーを何軒もまわりましたが、旧盆前のスーパーはどこも大忙し。
駐車場はひっきりなしに車が出入りするし、サービスカウンターにはラッピング待ちの贈り物が山積みで、BGMにはエイサーの曲がガンガン流れていました。
店内には真剣勝負さながら次々と食材をかごに放り込んでいく奥様や、オロオロしながら電話で指示を仰いでいる(少し年配の)お父様でごった返していて、そんな様子を眺めながらBGMのエイサーに合わせて拍子をとっているおばぁがいたり、なんかもう沖縄にいる感満載の光景が広がっていました。
旧盆用のオードブルはおいしい
スーパーに寄ったついでに、私たちも旧盆用のオードブルを買いましたよ。

旧盆のオードブル
たぶんスーパー「かねひで」のお惣菜コーナーで買ったと思います。
オードブルの内容は、うちなー天ぷら(魚)、島豆腐の厚揚げ、三枚肉の煮付け、こんにゃくの煮付け、かまぼこ、昆布の煮付け、ごぼうの煮付けです。
てっきりこういうお惣菜は保存がきくように濃い味でくどいものだと思っていたのですが、意外にもシンプルであっさりした味付けで、素材の味がおいしかったです。
2、3日はこれを肴に飲むつもりだったのに、一晩で完食してしまいました。
旧盆のエイサーは町内会の盆踊りに似ている
旧盆のエイサーも見に行きました。

公民館前のエイサー
私はどうやら旧盆のエイサーとエイサー大会のエイサーをごっちゃに考えていたようです。なので旧盆中は道ジュネ―であちこち通行止めになるのかなと思っていましたが、そうではなかったです。
旧盆のエイサーは町ごとの伝統行事なんですね。きっと。なので各町内でそれぞれのお盆祭りやエイサーが行われていました。昔、地元で見た町内会の盆踊りと雰囲気が似ているなぁと思いました。
みなさん思い思いの楽しみ方をしていて、エイサーを見たり、友達と話し込んだり、お酒を飲んだり。子ども達も、太鼓を叩く真似をしたり、エイサーまったく関係なく走り回ったり。日常とは違う雰囲気を楽しんでいるように見えました。

それぞれが楽しそう
ちなみに沖縄のエイサー大会を代表する全島エイサーまつりは、戦後の沖縄で意気消沈している人たちを勇気づけようと始まった大会だそうです。同じエイサーでも意味合いが違うんだと思います。
道ジュネーをニコニコと見守るおばぁ
そうそう。お昼間に道ジュネ―を見かけました。
めちゃめちゃ暑い日に、おばぁたちが道端にパイプ椅子を持ち出して、ゆんたく(おしゃべり)していたんです。
この暑いのになぜ今ここでおしゃべりをする?と不思議に思っていたら、みなさん道ジュネ―を待っていたんですね。

昼間に見かけた道ジュネー
おばぁがエイサーを見ながら、ニコニコして拍子をとっている姿にほっこりしました。

太鼓の音に誘われて
昼間に見かけたエイサーは女の子の踊り手もいましたよ。女の子が入ると華やかでいいですね。かわいらしいし品があって、好きだわ。
沖縄の旧盆は大切な人を想う日なのかな
沖縄の旧盆は親戚が集まったりご挨拶回りがあったりで、奥様たちはそれはそれは大変そうです。
だけど悲壮感がないんですよね。やるべきことは満載なんでしょうけど、次々捌いていく集中力みたいのが、すごいなー。かっこいなー。としみじみ思いました。私にはできんなー。とも思いました。いやはや…。沖縄の女性は憧れの存在です。
それに沖縄の旧盆は、ご先祖様がホントに帰ってきてそうな気がしました。
なんというのか、沖縄の人は亡くなった家族や友人のことを、生きてるときと同じように想うんだなぁ。とも感じました。
旧盆中にラジオを聞いていると、
「○○さん(お盆だから)帰ってきてるかなぁ。」
「うん。絶対帰ってきてるよ~。」
「だよね~。また来年もきてね~。」
という会話を普通にしていて、大切な人の心は自分のそばで生きていて今は会えないだけだよね。っていう感じの、血の通った想い方にウルッとしました。
いやいや。旅行中だから疲れているだけさ。と思い直して涙は呑み込みましたけどね。
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