本島北部をドライブ-羽地内海の海沿いを通って屋我地島へ

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12月中旬の土曜日、沖縄本島北部の海沿いをドライブしてきました。

ルートは、なんとなく羽地内海の海沿いを通って、そこから屋我地島を経由しつつ、綺麗な海をはしごする感じで。的なゆるい設定です。

途中で何カ所か絶景スポットや歴史関係の場所に寄り道をしつつ、コンパクトなドライブを楽しみましたよ。

(この旅行のダイジェスト&体験記事一覧→12月の沖縄で気温25℃以上の夏日を体験【10日間滞在ダイジェスト】

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羽地内海周辺の歴史探訪“呉我のワタサー”

本島北部ドライブは、いきなりマニアックな歴史探訪から始まりました。最初に立ち寄ったのは、名護市呉我にある奈佐田川(なさだがわ)の河口です。

でも、ここはどうしても午前中の空気が爽やかな時間に見ておきたかったのです。

現在の奈佐田川の河口には、橋が架かって国道505号線が通っています。

たぶん大正時代くらい昔は、ここに橋は無くて渡し船があったと。その頃の様子を描いたエッセイを読んで、ぜひ見てみたいと思ったのです。少し抜粋します。

右にぐっと道を曲がると、やがて呉我のワタサー(渡し)である。岸辺の松の枝に綱をつないだまま、渡守もなく、深い淵に渡船が静かに浮かんでいた。渡賃はたった一銭だった。【『わが故郷 今帰仁-宿道と津口をたどる』仲宗根政善より引用しました。】

このエッセイは、今帰仁村史に収められているそうです。なので冒頭の、“右にぐっと道を曲がる”というのは、今帰仁村から呉我方面へ向かったときの様子ですね。(私は分厚い文集「ふるさと文学館-第54巻-沖縄」で読みました。)

そして現在の奈佐田川河口の様子。

呉我のワタサーがあったという奈佐田川の河口

奈佐田川の河口

左側に架かっている橋は車が通れないようになっていました。そして写真中央にも橋げたが残っていますね。国道505号線はこの写真の右手を走っています。

さすがに渡し船の痕跡は見つかりませんでしたが、昔はこの河口ももっと広くて水深も深かったんだろうな。なんて思いながら眺めていました。

当時、この近くの浜辺には小舟がたくさん浮かんでいたんですって。そんな景色も想像しながら。

羽地内海の絶景スポット「嵐山展望台」

さて、呉我のワタサーを眺めて満足した後は、絶景を求めて嵐山展望台へ。

本島北部の絶景スポット嵐山展望台【名護市呉我】

嵐山展望台

ここから見える景色は、沖縄にしては珍しい雰囲気で、なんというのか松尾芭蕉っていう感じがします。

以前の記事でここの風景を、「瀬戸内の風景を見ているような気がする」と書いたのですが、なんと沖縄県の観光サイトにも「羽地内海は沖縄の瀬戸内海とも呼ばれ」と書かれていました。やっぱりみんなそう思うんですよ。ドヤ!

以前の記事→沖縄本島の隠れスポット-見晴らしがいい場所9選
沖縄県の観光サイト→嵐山展望台【おきなわ物語】

かくいう沖縄の瀬戸内海がこちら。

本島北部、嵐山展望台から見える絶景

嵐山展望台から見える風景

少し霞んでたんですけど、12月なのに綺麗な青を見ることができました。

ここに来るのは二回目で、初めて来たときは、うわーい!と一枚の絵でしか見てなかったのですが、今回どこに何が見えているのかまで、じっくり観察してきましたよ。

せっかくのなのでウンチクをひけらかしておきますね。

嵐山展望台から見える島々

展望台から見える島々

まず写真の左側、一番奥に見えるのが古宇利島。その手前、写真の中央に広がっているのが屋我地島(やがじじま)です。

そして一番左端の屋我地島とつながっている橋がワルミ大橋。その少し右寄りの手前に浮いている島がヤガンヌ島です。

ちなみに、ワルミ大橋の「ワルミ」は「割れ目」という意味で、大橋の下の海峡のことを指しているんですが、その海峡に由来してこの辺の地名がワルミと呼ばれていたそうです。

それから、ヤガンヌ島の「ヤガン」は「八つの岬」という意味で、地図で見ると子亀?みたいな形をしています。

ついでに、展望台から東の方向に見える風景(上の写真の右手の方向)も説明すると、

嵐山展望台から東方面の風景

展望台東方面の風景

左端から続いているのが屋我地島、そこからつながっているのが屋我地大橋、その先が奥武島です。

奥武島という名前の島は、実は沖縄にいくつかあるんですよね。確か、地の先にある島みたいな意味があるとかないとか読んだ気がするんですが、忘れました。

嵐山展望台の場所

すべての予定はランチに合わせて決めるべし

絶景を楽しんだ後は、早めのお昼ごはんです。

この日のランチは最初から「我部祖河食堂」のソーキそばと決めていました。

行きたいお店があるときは、それに合わせて一日の予定を立てないといけないので、気合いがいります。行きたいお店からあんまり離れてしまうと、お腹をすかせて戻ってくるのが大変ですからね。

この日行ったお店については別記事に書きました。

別記事→我部祖河食堂【名護市】ソーキそば発祥の店に行ってきた

今帰仁村湧川の集落を散策

うまいうまいとソーキそばを平らげた後は、腹ごなしがてら集落散策をしました。目指したのは今帰仁村の湧川集落。

湧川集落を目指したのは、相当マニアックな歴史探訪が目当てだったので、散策の詳細はまた別の機会に書こうと思います。

チラッと写真だけ。

湧川の新里屋

ずっと見に行きたかった湧川の新里屋

だけど本当にいい天気で心地よくて、歴史探訪とか全然抜きにしても、歩いているだけで楽しい時間でした。

沖縄っぽい風景【今帰仁村湧川】

沖縄っぽい風景

湧川の塩田跡は見つけられず

集落散策の次に目指したのは、湧川地区とヤガンヌ島の間にあったという塩田跡でした。

その場所は、昭和の時代まで塩作りが盛んだったそうで、琉球での塩作り発祥の地だという伝承もあるらしいんです。

地図で指すと、この辺の海岸沿い。

塩田の跡が今でも残っていると聞いたので、見に行きたかったんですけど、どうやったらここにたどり着けるのか結局わかりませんでした。

なんとなく近くの浜辺には出られたのですが、うーん。向こうの石垣は何か関係があるのかなぁ。くらいで何も発見できず。

湧川の塩田跡を探して

塩田はこの辺のはずだけど…

海、綺麗だからいっか~。としばらくシャバシャバ水を触って撤収。

塩屋の御嶽??

塩作りの話の流れで、琉球に塩作りを伝えた人物が祀られているという塩屋の御嶽(スヤーヌウタキ)を目指しました。

私が持っている資料を見る限りでは、この祠の場所がそうだと思ったのですが、

塩屋の御嶽(スヤーヌウタキ)か?【今帰仁村湧川】

塩屋の御嶽か?

Googleマップには運天龍宮だと登録されていて、実際のところはどうなんでしょうね。

この場所は道が狭いし車を停められる場所もなかったので、あまりおすすめできません。じゃあ書かなければいいのにー。

屋我地島の絶景スポット古宇利大橋へ

そろそろ時間も気になりだしたので、歴史散策はおしまいにしてサクサクドライブしようぜ。ということで海沿いの道をサラッと流します。

ワルミ大橋を渡って、屋我地島に入ったら、やっぱり見に行きたくなりますね。大人気の絶景スポット、古宇利大橋へ。

本島北部の絶景スポット古宇利大橋

古宇利島と古宇利大橋

一応橋を渡って、古宇利島側からの景色も見てみたんですが、逆光で海が白っぽかったので戻ってきました。

南側の展望パーキングからパシャリ。

本島北部の絶景スポット古宇利大橋南詰

古宇利大橋の南側から古宇利島を望む

だけどねぇ。この日は土曜日でしかも14時ごろということもあって、駐車場はレンタカーが押し合いへし合いしてました。なんというか、その、ありとあらゆる常識がせめぎ合っていて、ちょっとしんどかったかなぁ。

超有名な観光地へ行くときは、平日とか朝とか、人が少なそうな時間に計画して行った方が良さそうですね。とかいう私もレンタカーの観光客なんですけどね。

屋我地島のクンナトゥウタキへ寄り道

そろそろ帰り道を目指さないとね。とかいいながら、たまたま近くを通ったクンナトゥウタキ(小湊御嶽)に立ち寄りました。クンナトゥウタキは、屋我地島の済井出(すむいで)地区にある御嶽です。

ガンガン車が通りすぎる道端に、小さな森と鳥居がありました。

クンナトゥウタキ(小湊御嶽)【名護市済井出】

クンナトゥウタキ(小湊御嶽)

この御嶽は行けてよかったなと思います。

写真ではわかりにくいんですけど、御嶽の中は木々に覆われていて、別世界みたいに暗いんです。

この御嶽を見て思い出したのが、その昔、南城市にある斎場御嶽は、昼でも星が降ると言われたほど木々が生い茂って真っ暗な場所だったという話。スケールは違うけど、こんな雰囲気だったのかなぁ。と思いました。

クンナトゥウタキ(小湊御嶽)の祠【名護市済井出】

クンナトゥウタキ(小湊御嶽)の祠

クンナトゥウタキの詳しいことは調べきれていないんですが、名前から推測すると、この辺が港だったんでしょうね。出た!港ネタ。

クンナトゥウタキは地図で見るとここ。

今では畑の真ん中って感じですが、どんな歴史を持っているのかまた追々調べてみたいです。

この後少しだけ周辺をウロウロしてドライブ終了。

一日中いい天気で気持ちよかったですよ。ずーっと車を走らせるのも楽しいけど、たまに車から降りて散歩する時間があると、充実感が増しますね。

それからこの日気づいたのは、天気がいい日の沖縄は、どこを見ても何を見ても美しいということでした。

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関連記事→沖縄の史跡や御嶽の地図が見られるサイトまとめ【沖縄本島北部編】

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