沖縄本島中部、北中城村にある世界遺産「中城城跡(中城グスク)」では、毎年冬至の日に『わかてだを見る集い』が開催されています。(正確には、冬至の日近くの休日ですね。)
私たちは2016年12月に『わかてだを見る集い』を見に行きました。
いったいどんなイベントだったのか、その様子を写真多めでレポートします。
(イベント詳細(2023年)→第26回わかてだを見る集いのご案内【中城城跡 公式サイト】)
「わかてだ」とは生まれたての太陽のこと
わかてだを見る集いをレポートする前に、そもそも「わかてだ」って何のことなのかザックリと説明しますね。
「わかてだ」をわかりやすく書くと「若てぃだ」です。“若”は、ここでは生まれたばかりのという意味。“てぃだ”は、沖縄の言葉で太陽の意味です。
沖縄では古くから、太陽は冬至の日に新しく生まれ変わるといわれていたそうです。昔は新しく生まれた太陽に祈りをささげる儀式もあったみたいですね。
なので『わかてだを見る集い』というのは、新しい太陽が昇る日に世界遺産の中城城跡で日の出を迎えて、「わかてだ」のパワーをもらいつつ、それからの1年を気持ち新たに踏み出しましょう。みたいな感じだと思います。
関連記事→沖縄の世界遺産-5つのグスク(城)
『わかてだを見る集い』開催中はグスク見学が無料
2016年のわかてだを見る集いは12月23日(金・祝)でした。私たちは日の出前にホテルを出て中城城跡へ。
と言っても、日の出時刻は7時14分なんですけどね。沖縄の日の出は遅いのです。なので6時過ぎでもまだ辺りは真っ暗でした。
そんな真っ暗な中でも、会場にはすでにたくさんの人が集まっていました。
ちなみに、普段中城城跡を見学するには入場料が必要ですが、わかてだを見る集いは無料でグスク内に入ることができます。
イベント詳細(2023年)→第26回わかてだを見る集いのご案内【中城城跡 公式サイト】
琉球伝統芸能とともに開演だが太陽が出てこない
さて、いよいよ開演時刻の6時半。
開会の挨拶が終わるとライトアップされた中城城跡の前でかぎやで風節など琉球音楽の演奏が始まりました。
私たちはしばらく演奏などを眺めていましたが、空が次第に明るくなってきたのでグスク内に移動。そして城壁の上から日の出の方角を調べて、準備万端で日の出を待ちました。
が、しかし…
やっぱり冬は雲が多いですね~。っていうか冬の朝は曇りの日が多いですね。
しばらく待っても太陽は出てこないので、会場へ戻ってお手洗いなどなどしばし休憩。そうそう。中城の裏門近くに新しくできたお手洗い、めちゃめちゃキレイでしたよ。新品の暖か便座♪
それはさておき、会場ではちょうど沖縄の獅子舞が披露されているところでした。
とりあえず“太陽に乾杯”
まだ太陽待ちの会場では、暖かいコーヒーやお茶がふるまわれていました。
そんなサービスあるんだ~♪と思いながらありがたくいただいていると、突然よくわからないタイミングで乾杯の準備を促されて若干混乱。
何事かと思いきや、新しい太陽にみんなで乾杯しましょう。という計らいでした。
暖かいコーヒーで太陽に乾杯って、なんかおしゃれでいい感じです。
7時36分ついにわかてだ現る
そうこうしていると、ついに出てきましたよ~。わかてだが。
朝日から日差しに変わるギリギリ手前の高さで、やっと姿を見せてくれました。
会場の皆さんも夢中で撮影会です。
わかてだを拝んだ後はグスク内を散策
会場ではまだ催しが続いていたのですが、早朝の中城城跡を散策したかったので私たちはグスク内へ。
いいですね~。朝のグスクは清々しい。
こんな時間に中城城内を散策できるなんてめったにないです。通常は開門時間が朝8時半ですからね。
朝の光が斜めに差す時間は景色が綺麗ですよね。
カンジャーガマ(鍛冶屋跡)前の芝生広場から見える中城湾も、朝靄がかかって爽やかです。
早めに会場を出て朝ごはんを食べるつもりが、結局9時ギリギリまで中城城内を散策していました。
注意!『わかてだを見る集い』は防寒対策しっかりと
ところで、『わかてだを見る集い』へ行くときに、これだけは気をつけてと思ったのは服装です。
沖縄の冬って寒い日は寒いんですが、夜間、朝方は特に北風が強く吹いて寒いんです。
しかも、中城城跡は山のてっぺんの海がよ~く見える場所にあるので、そんな場所の早朝ともなると、それはそれは海風山風吹き荒れて、体温を根こそぎ奪われていく寒さでした。耳が痛かった。
私たちは真冬の綿入りジャンパーと帽子をかぶっていましたが、首と耳が寒くて痛いのでタオルを巻いて帽子の上からフードをかぶって縮こまっていました。
地元の方はニット帽にネックウォーマー、ダウンコート、暖かパンツスタイルで、さすが知ってはるんやなぁと思いました。
なので沖縄旅行ついでに見に行く場合は、自宅から空港へ向かう時の真冬の服装くらいに完全防備をおすすめします。ただし、冬の沖縄は寒暖差が激しいので脱ぎ着しやすい組み合わせでぜひ。
関連記事→冬の沖縄に旅行するときの服装
にしても“真冬の綿入りジャンパー”って…。最近の呼び方がわからなくてさ…。ブルゾン?
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