12月の沖縄滞在2日目。この日は車を置いて、ホテルから名護市街地まで街歩きをしようという話になりました。
だって、名護にはオリオンビール工場を見学できる「オリオンハッピーパーク」があるんですもん。
行きは街歩きついでにハッピーパークまで歩いて、最後にビール工場見学をして、心地よい疲れとともに出来たてのビールで乾杯。そして帰りはバスで帰ってくる。
なんと素晴らしい一日でしょう。
名護の街歩き計画(案)
滞在拠点の名護市屋部から東江の「オリオンハッピーパーク」までの街歩きはとてもすてきなアイディアだけど、ただ歩くだけではおもしろくない。集落散策も兼ねながら、お昼休憩も入れて2時間弱ぐらいの街歩きになればいいなぁと思っていました。
そこでひとまず、それぞれ寄り道したい場所を夫婦で出しあったところ、
- 宇茂佐集落
- ファーマーズマーケットやんばる市場
- 宮里地区の暗渠
にはぜひ寄りたい。ということに。
いけるいける。3カ所ぐらい楽勝♪その他は歩きながら、気になった所にちょこちょこ寄り道すればいいさ。てな感じで計画案がまとまりました。
ちなみに、スタート地点である名護のホテルというのは、屋部のシャングリラマンションです。
体験記事→【閉業】シャングリラマンション(名護市屋部)の宿泊レポート
いきなり名護市屋部で寄り道
出発時刻は少し遅めの10時半過ぎ。2時間弱の街歩きなんで余裕です。
しかしそこでふと思い出したのです。ホテルのベランダから見えていた、あの鳥居の場所を見ておきたいな。と。
初っ端から予定外の寄り道ですが、ホテルから道路を渡った目と鼻の先です。ちょっと行ってみることにしました。
屋部地区の拝所「渡波屋(トワヤー)」
ここは渡波屋(トワヤー)という屋部地区の拝所です。
詳しいことまでは調べきれなかったのですが、遠出する人が乗る船を見送る場所だったようです。
小さな森の中心にある祠には、その昔、ビジュル(霊石)が置かれていたと。
祠の周辺には部間権現(名護市安和の部間地区)や、白銀泉(おそらく名護市為又辺りか?)への遥拝所もありました。見送りの場所だけではなく、古くからの聖地だったんだろうなと思います。
やっぱり海は見ておきたい
渡波屋の周りをウロウロした後、なんとなく海の方へ向かいました。屋部中学校の横の道を行くと、水平線が見えてきます。
わー。沖縄っぽい景色ー。とか言いながら写真をパシャパシャ撮って海岸へ。
海青いー!
しばらく眺めていると、砂浜を散歩していたおじぃが、ここは夕日が見えるよ。と教えてくれました。
それはそれは綺麗だろうなぁ。夕日。
調べたところ、9月下旬から3月下旬ぐらいの間なら、水平線に沈む夕日が見られそうですね。夏場は本部半島の向こうに沈むみたいです。
参考→日の出日の入マップ
屋部にもフクギ並木がある
出発してから予定外の寄り道しかしていない。そろそろ宇茂佐の方向に進まなければ…。とは思っているけど、せっかくだから屋部の集落を抜ける道をチョイス。少しだけ遠回りをします。
沖縄でフクギ並木といえば本部町備瀬が有名ですが、屋部にも素敵なフクギ並木がありました。
海からは少し離れているけど、静かでいい道でした。
やっと隣の宇茂佐地区へ
屋部小学校近くの古島橋を渡って、いよいよ宇茂佐地区へ入ります。
屋部から古島橋を渡った先一帯は古島と呼ばれるエリアだそうです。古島というのは、集落の発祥地とも言うのでしょうか、大昔に元々集落があった場所。
橋の北側、宇茂佐の森公園には、宇茂佐古島遺跡という案内板がありました。
屋部と宇茂佐のユヤギムイ
そして古島遺跡から屋部川沿いを海方面へ進むと、道端に小さな拝所があります。
そう。ここは私がぜひ見に行きたかったユヤギムイ。屋部地区と宇茂佐地区の両方の拝所だそうです。
ユヤギムイの「ユヤギ」は「ヨリアゲ(寄り上げ)」、「ムイ」は「森(または盛)」といった感じでしょうか。海流によって魚とか木材など、いろんな良い物が流れつく場所、もしくは海流によって押し上げられた砂などでできた土地を意味します。
ということは、ここまで波が来ていたかもしれないんです。拝所の後ろに見える丘は、ヨリアゲられてできたのか、海を見下ろす崖だったのか。想像が膨らみます。
地図で見るとまあまあ海寄りなのですが、実際に歩いていると、海だった気配は感じられない場所です。
ってちょいちょい地図を載せてるけど、全然進んでへん…。
宇茂佐の集落歩き
時刻は11時をとうに過ぎ、気温も高くなってきました。暑い暑いと言いながら宇茂佐集落へ。
宇茂佐の拝所「根神屋(ニガミヤー)」
集落をプラプラしていると、道端に小さな祠を発見。
おそらくここはニガミヤー(根神屋)かと思います。集落の草分け的な人物の、祖先を祀っている香炉。だと私は理解しているのですが、どうでしょう。
宇茂佐のアサギで不審がられる
そしてニガミヤーから道を挟んですぐ東側に、アサギ広場。
うふふー。ここはねー。映画『ホテル・ハイビスカス』のロケ地なの~。また来たの~♪
「あんたー。美恵子でしょ。」
一人で映画のセリフを真似ている私と、主人公・美恵子が漕いでいたブランコでゆらゆらしている夫を、こわばった顔で凝視しているご近所の方がいらしたそうです。大変申し訳ございませんでした。
ロケ地だったといっても、ここには神アサギと集落の御神屋があって、れっきとした祭祀の場でもあります。と、真面目にフォローしておきます。
田園地帯の名残「うんさ大湧」
さて、ロケ地に再び来れたことで気が済んだので、先を急ぎます。
途中、殿内(どぅんち)的な建物とか、無人の野菜販売を見つけてウヒャウヒャ言いつつ、とにかく宇茂佐を脱出して、ファーマーズマーケットやんばる市場を目指しました。
宇茂佐の森という地区を歩いている途中、うんさ大湧(うふわく)という石碑を見つけました。
どうやらここは、農業用の水源地だったようです。
宇茂佐の森地区は、今では新興住宅地みたいな風景で、綺麗に整備された道路と、新しいマンションや住宅が立ち並んでいます。
でもこの辺はその昔、田園地帯だったそうです。うんさ大湧はその名残なんだとか。
Googleマップの航空写真で見ても、この辺が田園地帯だったとは想像もつきません。
2時間弱歩いてやっと昼食
さあ、もういい加減お腹が空いてきました。時刻は12時を過ぎています。
本当はどこか食堂でご飯を食べたいところですが、こういう日にあてもなく食堂を探し求めると、高確率で食いそびれる。という過去のデータがあります。
ここはおとなしく、ファーマーズマーケットやんばる市場でお弁当を買って、そこで食べることにしました。
ファーマーズマーケットやんばる市場は、最近リニューアルして、沖縄そばなどが食べられるフードコートができました。
フードコートで小さい沖縄そばも買って、いただきます。
このお弁当おいしかったです。味付けがおいしかった。「惣菜けんちゃん」というお店のお弁当でした。しかし、味付けがおいしいって、説明が雑だな…。
さて、無事に昼食にありつけたところで、この続きはまた後日。
この日の予定は、“お昼休憩も入れて2時間弱ぐらいの街歩き”のはずなのに、出発から2時間弱でまだ半分も進めていません。
なんでかねぇ。進まないねぇ。どうなることやら。
つづく→その2・宮里編
この沖縄滞在のダイジェスト&体験記事一覧→12月の沖縄で気温25℃以上の夏日を体験【10日間滞在ダイジェスト】
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