2023年8月30日、糸満10日間滞在8日目の旅行記。
この日は旧盆の最終日、ウークイ(お送り)でした。ウークイの日の沖縄は市場とかその他諸々お休みのところが多いので、遠出はせずにのんびりするつもりにしていました。
滞在先でおいしいお昼ごはんを自炊して、あとは糸満の史跡や集落を見に行くなど糸満市内を少しウロウロ。夕方にはちょこっとエイサーを見に行って、海を見に行って…。
遠出しないと最初から決めていたから、頑張りすぎずにゆるゆると楽しむことができました。
「一麦食品」のかば焼きをうな丼に
午前中は滞在先でのんびりとすごしました。
そしてめちゃめちゃ楽しみにしていたのが、お昼ごはん。なんでかってこれ見て!うなぎ!
そう、滞在6日目に浦添の「一麦食品」で買ったうなぎのかば焼きです。
6日目の記事→路線バスでレンタカー屋へ&浦添あたりでうまいもの集め【糸満滞在6日目】
もちろん、買ってすぐに保冷剤と保冷バッグで冷やして、冷蔵庫で保存していました。
うなぎのかば焼きは白ごはんで食べるのが一番おいしいと思っている派。なので一麦食品のかば焼きも迷わずうな丼で食べました。
グリルで焼いて、薄焼き卵を添えて。ほっほっほっほ。いただきまーす。
うな丼ってなんておいしいんだろう。それに沖縄でうな丼を食べる幸福感といったら…。
一麦食品でもらったタレはキリッとしていてけっこうあっさり。一瞬、あれ?物足りない?と思ったのですが、たっぷりかけるとすんごくおいしかったです。
あと、お味噌汁の具は長命草です。が、やはり長命草の葉は茹でてもガシガシでした。細かく切って薬味にするのがいいみたいですね。口がさっぱりするのでうなぎと相性よかったですよ。
糸満市喜屋武の具志川グスクへ
午後は糸満市内をウロウロ。
久しぶりに具志川グスクを見に行きました。
糸満市喜屋武の具志川グスクは、断崖の上に石垣が残るとてもかっこいいグスク。実は那覇空港に着陸する直前に上空から見えるときもあるんです。
このグスクの城主は久米島と関係があるようで、久米島にも具志川グスクがあるんだそうです。
一説によると、沖縄島南部から久米島に逃げ延びた人物が久米島に具志川グスクを築いたと。ところが息子の代になって、今度は久米島で戦が起こったので息子が喜屋武に逃げてきてこのグスクに住んだ。というような歴史だったと思います。
ちなみに沖縄島から久米島に逃げ延びた人物は、私たちが前日訪れた八重瀬グスクに住んだことのある強者の息子だったのではないかという話もあり。
前日の記事→八重瀬グスクと本島南部の定番ドライブコースを満喫【糸満滞在7日目】
上の写真手前の、柵で囲ってある場所には穴があって、海とつながっているそうです。この下に船をつけて荷の上げ下ろしをしたんですって。何度か覗き込んだことがあるんですが、いつも何も見えません。
ところで、この日は台風11号が2日後くらいには沖縄本島に最接近するかもというタイミングでした。その影響で波の高いこと高いこと。
高台で海から離れているとはいえ、どこかに打ち付ける波の音がすごい迫力で怖かったです。沖縄の台風怖い。
糸満市米須の集落でロケ地など散策
続いてやってきたのは糸満市米須の集落。なぜ米須かといえば、ここは沖縄のヒーロー『琉神マブヤー』のロケ地だったからです。
本当は歴史探訪も合わせてゆっくり歩きたかったんですが、なんせ暑いので少しだけ。
例えば、吉田妙子さん演じるオバーと、“琉球トム・クルーズ”こと村山靖さん演じるオバーの彼氏が、いつもゆんたくしている「久保田商店」跡。
その隣りは主人公カナイの家。
そして米須公民館の裏は、一方的な勘違いでガチギレした龍神ガナシーがマジムンたちに襲い掛かかった場所。
ボコボコにやられたマジムンたちが半泣きで異議申し立てした場所。
マニアックですみません。楽しかった♪
この日は旧盆ウークイ(お送り)で、米須青年会館の前では祭の準備が進められていました。
いいなぁこういう地域の祭。提灯の灯りの下で地域の人達がワイワイ楽しそうにしている風景を、ビール片手に遠くから眺めていたいです。だけど旅行者は目立つからなかなかね…。緊張して挙動不審になっちまうわ。普通に怪しいわ。
米須海岸の米須潮井泉に感動
そろそろ暑いので車へ。そして米須海岸を見に行きました。
米須海岸は一見普通の海岸、
だったのですが、集落ガイドマップに載っていた「米須潮井泉(クミシスーガー)」を見て感動してしまいました。
なんと説明したらよいのか…、えっと、砂浜の途中からサラサラと水が流れ出ていて、
それが海辺にあるコンクリートの囲いにザーザーと流れ込んでいくんです。
ガイドマップには、
洗濯、水浴びなどに使ったほか、正月のワカミジ(若水)や産湯の水もここで汲んだ。
【『旧摩文仁村集落ガイドマップ』p.8から引用しました】
とあるので、砂浜から出ているのはおそらく真水なんじゃなかと。…いや、でも潮井泉(スーガー)だから塩分も混ざっているのかな。わかりません。
そしてガイドマップには、干潮の時しか汲めなかったというようなことも書いてありました。
沖縄でいろんな井泉を見てきたけど、砂浜から水が溢れ出るパターンは初めてだったのでかなり感動。
水が溢れ出るのって、なにかこう、生命の息吹を感じません?
えぇ、あの、急にキャラ濃いくてすみません。
でも米須楽しかったです。今度は冬とか、散策が心地よい季節にゆっくり歩いてみたいです。
西崎青年会のエイサーを見に行く
米須の祭会場を見たのもあって、やっぱりエイサー見たいよね。という話になりました。ウークイといえばエイサーだし。
いろいろ調べた結果、糸満の西崎青年会が道ジュネーをするらしいということがわかり、行ってみようぜと。
道ジュネーは18時からというので時間を潰しつつ糸満市西崎へ。そして車を降りるとエイサーの太鼓の音が聞こえてきました。
おーやってるやってる。
旧盆(旧暦7月15日)のエイサーは沖縄市やうるま市が有名で、糸満はどうやら旧暦8月15日の大綱引を盛大にするっぽいですね。旧盆もきっと各地区ではあるんでしょうけど…。
これはよそ者の想像でしかないですが、そりゃあ旧暦5月にハーレー(爬竜船競漕)をやってすぐ旧暦7月にエイサーやったら忙しくてしょうがないよね。とは思いました。
ま、なにせよエイサーの道ジュネー見に行けてよかったです。ちょうど夕暮れ前の太陽がかげった時間帯で、三線と太鼓の音と路地をさっと吹き抜ける涼しい風がものすごく心地よかったです。
大きなお月さんに首ったけ
西崎のスーパーで少し買い物をして、じゃあもう帰ってビールを…というタイミングでふと、夕日を見に行きたくなりました。
ならば海岸経由で帰ろうぜということに。これができるのが沖縄滞在、糸満滞在のいいところです。海が見たい時にサクッと見に行けるしあわせ。
ところが海岸に向けて移動していると、山の上にポワンと大きな月が!
そうだった。明日は満月だ。
海岸の駐車場に着いたらもう夕日そっちのけでお月さんにロックオン。
幸い、(幸いなのか?)夕日は雲が多くて見えず。しかも台風11号の影響で波が高くてちょっと怖かったです。
だから海はそこそこに、お月さんに首ったけ。
夕日を見に行って正解。大きいお月さん見えたの嬉しかったなぁ。
ウークイの夜に乾杯
さて、部屋に帰ってシャワーを浴びて、…あ、そうだ、駐車場まで戻ってきたとき、ご近所さんが玄関先でウークイの拝みをしているのが見えました。さすがに写真は撮ってません。
だけどなんだか、沖縄の人たちのご先祖さまや故人に対する気持ちとか家族の絆とかこの時期独特の沖縄の空気とか、まだ自分の中で言葉にできていないいろんな思いが交錯して、しみじみ。
へへ、意味が分かりませんね。
まぁ、とりあえず、乾杯!
糸満滞在8日目の乾杯メニューは、
- オクラ、エリンギ、豚肉炒め(沖縄県産)
- カレーとゆで玉子
- 煮付け(残り物)
- 天ぷら(残り物)
- ゴーヤースティック
- ミックスサラダ
- シークヮーサー
糸満滞在で晩ごはんを食べるのも、この日を含めてあと2日。残り物が多くなってまいりました。
オクラはお浸しだけじゃなくて炒めてもおいしいですよね。豚肉との相性もいい。
カレーは滞在5日目に夫が作ってくれた残りです。カレーはゆで玉子と合わせるとちょうどいいアテになる。というのは向田邦子の受け売り(向田邦子「麻布の卵」『夜中の薔薇』より)。
そして野菜に飢えてまたミックスサラダを買いました。だってこの日野菜スティックにしたゴーヤーはこんなんだったし。
さぁ、これにて8日目は終了。あんまり頑張りすぎないのんびりした一日でした。前日ちょっとはしゃぎすぎたのでね。午前中にゆっくりできるのも長期滞在のいいところです。
翌日はいよいよ満月。満月と重なるからこの日程で滞在を決めたところもあるんです。はたして水平線から昇るお月さんは見られるのかぁぁ?
つづく→沖縄滞在中にスーパームーンを見に行った【糸満滞在9日目】
滞在初日&2日目の記事→レンタカーを24時間で返却 バスで糸満へ-イレギュラー尽くしの2日間(滞在初日&2日目)
この滞在のダイジェスト&体験記事一覧→2023年8月下旬 沖縄に10日間滞在しました
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