2018年2月17日、旧正月の2日に私たちは久高島へ行きました。
久高島へ行くのは2017年4月以来です。久しぶりな気もするけどまだ1年も経っていないはず。なのですが、この日の久高島は雰囲気がいつもと全然違っていて、しばらくキツネにつままれたような気分でした。
集落内で道に迷う
この日は久高島を徒歩で散策することにしました。
まず始めに外間殿に行こうとしたのですが、なぜか集落内がどこも初めて見るような景色でまったく道がわかりません。
何度も道に迷いながら、たどり着いた外間殿には宴の跡が。

旧正月2日の外間殿
前日ここで久高島のシャクトゥイ(酌取り)が行われていた跡でした。
シャクトゥイの跡を見て気づいたことがありました。集落内の景色がいつもと違って見えたのは、お正月だったからなんだと。お正月前の大掃除で道端も各敷地内も、めちゃめちゃ綺麗に草刈りされていたんです。だから見たことのない石垣や祠がいろんな所に顔を出していて、初めて通る道のように見えるのでした。
神さまに呼ばれていないのかしらと不安になっていたので、ならばよかったと一安心。
続いて外間殿から道に迷いつつ大里家(ウプラトゥ)へ。

大里家(ウプラトゥ)
大里家とは琉球王国時代に王様(尚徳王)と恋仲になった神女が住んでいた家。というのが有名な話ですが、恋仲エピソードよりももっと昔からの由緒ある家です。
右側の建物、おそらく御神屋(ウガミヤー)が新しい感じになっていました。

新調?塗り替え?綺麗になっていた大里家の御神屋
大里家の左側の建物を改めてじっくり見ましたが、よく考えるとこれって昔実際に人が住んでいた家なんですよね。だけど建物も室内もすごく小さいんですよ。

小さいなと感じた家(久高島大里家)
今と昔では体の大きさが全然違うんだなとしみじみ思いました。
林の中でも新しい発見
集落の散策を終えて、カベール岬方面へ歩きました。ここでもいつもなら草ボーボーで見えない場所を、簡単に見つけることができました。
初めて知ったティミグスク

綺麗に片付いた久高島のグスク周辺
上の写真でおわかりいただけるでしょうか、左側にグスクの石垣が写っています。場所はヤグルガーへ続く道の少し集落寄りの林の中です。
そしてこの石垣の近くに、初めて見る御嶽のような場所を見つけました。ガジュマルの木の根元に石積みがあって、その中に丸く穴の開いた石があります。

グスク近くに見つけた御嶽?
後で調べてみると、ここはどうやらティミグスクという場所のようです。あんまり縁起のいい場所ではないっぽいですが、この時期に掃除されていたということは、今も誰かが守っている場所ではあるはずです。
それからロマンスロードを抜けて海辺へ。しかしなにせこの日はすごい風。

海辺はものすごい風だった
海辺と林の中では風の強さが全然違うんだと実感しながら撤退。カベール岬は諦めて島内の林を中心に散策することにしました。
アグルラキ
シマーシ浜の付近で、もう一度自力で行こうとしてもたぶん見つけられないであろう場所を見つけました。島の村建ての人物とされるシラタルとファガナシーの居住跡、アグルラキと呼ばれる御嶽です。
アグルラキの入り口はホントに何の目印もなくて、いつもは草が生い茂っています。この日は入り口が草刈りされていて見つけることができました。

草刈りされていたアグルラキの入り口
久高島で実感した正月時間
帰りの時間が気になりだしたので集落に戻り、行きつけの店『食事処けい』で昼食。

食事処けいで沖縄そば
いつもここのサータアンダギーを買って帰るのを楽しみにしているのですが、
「ない。正月で忙しい。」
ということで作っていない日でした。なーんだー。残念。

けいちゃんのサータアンダギーはおいしい
帰り際、港で島の人たちが新年会的に飲んでいるのが見えました。太鼓の音と三線が聞こえてきて、あー。いい時間を過ごしてるんだなぁ。と思いながら見てました。

久高島の正月時間(ぼかし加工をしています)
それまで旧正月だと頭では分かってても、全然季節感がついてこないと思っていました。やっぱり体に染み付いたサイクルって、それぞれが持ってるものなんだなと思ってました。
だけど久高島に来て、島中が掃除されていて、雰囲気がいつもと全然違っていて、島人が飲んで歌って踊っているのを見たら、あぁ正月時間が流れているなぁと、正月なんだと初めて実感できた日でした。
この日以降、時差ボケならぬ月差ボケで、今が何月なのかわからなくなってしまったわけですが…。
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