ペリーもち屋閉店のニュースを聞いて考えた沖縄の優しい味のこと

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2019年4月14日にペリーもち屋に行きました。

ペリーもち屋は那覇市山下町にあるお餅屋さんで、沖縄セルラースタジアムのすぐそばにあります。

店の名前に「ペリー」とあるのは、この地域が戦後のアメリカ統治時代に「ペリー区」だったことに由来します。

大阪に住んでいる私たちは、沖縄のニュース動画がきっかけでペリーもち屋を知りました。

店を切り盛りする穏やかな物腰のおばぁと、モニターを通して見てもこれは絶対においしいとわかる、たぷんたぷんのお餅に魅了されて、ずいぶん前から『沖縄滞在中に行きたい場所リスト』の上位にランクインしていました。

そんなこんなで4月14日、思い付きで参加した島酒フェスタの会場が沖縄セルラースタジアムだったので、ぜひペリーもち屋に寄ってから行こうぜ。という話になりました。

ゆいレール奥武山公園駅から徒歩2分。休みだったらどうしよう。売り切れていたらどうしよう。と、ドギマギしながら到着したペリーもち屋は、知らなければ絶対に入れないタイプの店構えでした。

ペリーもち屋の入り口
ペリーもち屋の入り口

残念なことにおばぁはいなくて、静かなおじいさまが出てきて対応してくれました。

注文したのは、あんもちと砂糖もちと黒糖もちをそれぞれ二つずつ。

ペリーもち屋のあんもち、砂糖もち、黒糖もち
あんもち、砂糖もち、黒糖もち

おいしかった。

このお餅、びよーんと伸びるので手ではちぎれないんです。でも噛むとプツンと切れる独特の弾力があります。沖縄のお餅はもち粉で作るのでこんな弾力が生まれるのかもしれません。

羽二重餅にとてもよく似ているけど、そこまでぬちゃっとしていない。思っていたよりも軽い口当たりでした。

砂糖もちの甘さは、お米の甘みなんじゃないかと思うほど自然で、黒糖もちは爽やかさな甘みを感じました。滑らかな喉越しで、何個でもパクパク食べられる優しい味。

今度買う時はもっとたくさん買おう。次はおばぁに会えるかな。と思っていました。

ところが今朝、ペリーもち屋が4月末で閉店するというニュースが飛び込んできました。

ペリーもち屋が平成で幕【沖縄タイムス】

閉店を知った瞬間、私は一見の観光客のくせにやだやだ嫌だと思ってしまいました。

だけどおばぁは94歳。しかも「令和になったら遊びたい」と話しているそうです。やだやだと言っていたらいけないな。とまた一見の観光客のくせに思うのでした。

実は昨晩、自宅のベランダでビールを飲みながら、ペリーもち屋についてブログにどうやって書こうかと考えていました。

そしてお餅のあの優しい味を思い出しながら、優しい味の正体について思いを巡らせていました。

私はこのブログでしょっちゅう優しい味という表現を使います。

いい加減ボキャブラリーが乏しいなぁと思うけど、でも沖縄では優しい味とたくさん出会うからしょうがないんです。

定食も沖縄そばも弁当もサータアンダギーもお餅も、スーパーに並ぶパンでさえも優しい味がします。

私が思うに、沖縄の優しい味の正体は、自分の子どもや自分の孫に食べさせるつもりで作るその気持ちだと。

まだ誰にも聞いてみたことはないけど、作り手の頭の中に人の顔が見えているんじゃないかと思うんです。

はい。たくさん食べなさい。野菜も食べなさい。豆腐食べなさい。食べんと元気になれんよ。

という延長にお客さんがいるんじゃないかなと。そんなことを考えていました。

子どもたちが喜ぶ顔を見守ってきたペリーもち屋が閉店すると知ってやだ嫌だと思ったのは、また一つ消えてしまうという思いがよぎったからです。

今回少しだけ那覇で過ごしていて感じた那覇の街が大きく変わろうとしている気配と、昔から愛されてきた場所やお店が消えていくこと。

それを沖縄に住んだこともない私がいちいち反応しているのは、変わることの良し悪しではなくて、なんでもっと早く沖縄を好きにならなかったんだろうという、言ったところでしょうがない、もどかしさなんだと思います。

あれなんとまぁ。なんだかおセンチな文章になってしまいましたね。

今朝慌てて夫にメールをしたら、「でも買えてよかったさ」という返事をもらいました。

ほんまにその通り。

長年愛され続けてきたペリーもち屋のお餅を、1度だけでも買うことができて食べることができてよかった。私たちはラッキーでした。

お餅おいしかったです。これからたくさん遊んでくださいね。ありがとうございました。ごちそうさまでした。

そして、沖縄の優しい味はこの先もずっと続いていきますように。

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4 thoughts on “ペリーもち屋閉店のニュースを聞いて考えた沖縄の優しい味のこと

  • 2019年5月29日 at 3:54 PM
    Permalink

    こんにちは。
    とーーっても素敵な共感する内容でホロリとしてしまいました。
    ペリーもち、いつか訪れたいと思っていたので閉店は残念でしたが
    クイナさんの文章で追体験できた気持ちになりました。
    おばぁが思う存分遊んでくれることを祈ってます!

    Reply
    • 2019年5月29日 at 7:53 PM
      Permalink

      ルッコラさん

      こんにちは。
      ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。
      ほんとに閉店は残念だけど、そうですね。おばぁには遊びまくってほしいですよね。

      Reply
  • 2019年6月3日 at 2:57 PM
    Permalink

    まじめまして。
    自分も島酒フェスタに行ったついでにここへ行こうと、軽い気持ちで地図も確認せずにおりましたところ、お店を見つけることができませんでした。
    飛行機のフライト時間が少々タイトだったのと、そもそも島酒フェスタも沖宮にいくついでだったので、そこまでプライオリティが高くしていなかったというのが原因ですが・・・・・
    惜しいことをしましたが、おばあには令和を楽しんでいただきたいです。

    Reply
    • 2019年6月3日 at 4:10 PM
      Permalink

      GT200さん

      こんにちは。はじめまして。

      そうでしたか。あの場所は私たちも車で何度も通っていた道でしたが知りませんでした。
      でもそうなってしまいますよね。沖縄にいる間に行きたい場所は多すぎて、優先順位をつけるのはなかなか難しいです。
      ほんとに。閉店の理由が「遊びたい」ってお元気そうなことが何より嬉しいです。

      Reply

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